※記載内容はあくまで一般的なもので、実際の治療法、治療薬、検査等に関しては、全てご担当した医師が決定するため、記載内容と一致するとは限りませんのでご理解の程宜しくお願い致します※
強膜炎・上強膜炎の症状・原因の説明です。新宿東口眼科医院では、点眼での治療が主になります。
強膜炎とは
強膜とは、白目の一番表面にあるのが結膜(半透明の膜)で、その下にあるのが強膜という白い強い膜です。その強膜をさらに細かく分類すると、表層の部分である「上強膜」と、その下の「強膜」とに分けることが出来ます。そして疾患名も、炎症を起こす部位によって「上強膜炎」と「強膜炎」に分けられます。一般的に、上強膜炎よりも強膜炎のほうが症状が強いといわれています。
主な原因
様々な物質によって引き起こされるアレルギー反応としての症状や、関節リウマチ・全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患などが挙げられます。しかし、多くは原因不明です。症状が酷くなければ、原因の特定はせずに治療を行います。主な自覚症状
紫がかった赤色をした特殊な充血(毛様充血)・圧痛・また、炎症部位が眼の後ろの部分の強膜まで及ぶと視力低下をきたします。強膜の部分が隆起する事もあります。これらの症状は主に強膜炎で見られるのに対して、上強膜炎では充血以外の症状は軽度で済むことが多いです。主な検査方法
細隙灯(さいげきとう)顕微鏡(スリットランプ)による検査で容易に診断できます。主な治療方法
原因としてウイルスや細菌が考えられる場合はそれらに対する投薬を行います。炎症に対してステロイドなどの消炎剤を投与して、症状を抑える治療をします。ステロイドには緑内障などの副作用がありますので、用心の為に定期的な経過観察を行うのが理想です。上強膜炎とは
強膜の表面の部分は、比較的血管が多く上強膜(じょうきょうまく)といいます。上強膜炎は、この部分に炎症が起こったもので、青年期にみられ、男性よりも女性に多く発症します。また、全身疾患に合併することもまれにあります。
主な原因
上強膜炎は原因不明の再発性の疾患です。自己の組織に対する免疫反応が自己組織を攻撃する自己免疫疾患や、さまざまな全身性の炎症性疾患(梅毒、結核、サルコイドーシス、痛風など)、局所の感染などが原因としてあげられていますが、多くは原因不明で、眼の病気のなかで最もその実態がわかっていない病気のひとつです。主な自覚症状
充血が強いですが、上強膜炎ではそれ以外の症状は軽度です。強膜が溶ける例(壊死性(えしせい)強膜炎)では、その部分の強膜が薄くなって、中のぶどう膜という濃い茶色の部分が透けて見えるようになるため、白眼に黒いところが出てきたように見えます。主な検査方法
視力や眼圧をお調べし、細隙灯(さいげきとう)顕微鏡(スリットランプ)による検査で容易に診断できます。主な治療方法
無治療でも数週間で改善する症例もありますが、基本的には副腎皮質ステロイドの点眼が治療の中心となります。感染症が原因であれば抗生剤か抗菌剤を併用します。炎症の範囲が広範囲の場合や充血の程度が強いと思われる場合は、結膜下注射を1日1回で数回追加するか、合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)を数日内服します。また原因となる体の疾患がみつかれば、その治療をします。関連疾患
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。