※記載内容はあくまで一般的なもので、実際の治療法、治療薬、検査等に関しては、全てご担当した医師が決定するため、記載内容と一致するとは限りませんのでご理解の程宜しくお願い致します※
角膜ヘルペスとは
ヘルペスウィルスが、眼の角膜に病気をおこすものを角膜ヘルペスといいます。
ヒトに関係するヘルペスウィルスには8種類ありますが、角膜ヘルペスをおこすのは、ほとんどが単純ヘルペスウィルス1型で、口や顔に小さな水ぶくれを作るのと同じウイルスです。ヘルペスウィルスの感染のしかたには特徴があります。ほとんどの人が子供の頃ヘルペスウィルスに感染しています。約1割の人では結膜炎などをおこしますが、約9割の人は症状がないままで、感染に気づきません。 感染後、目の奥にある三叉神経節に住み着きます。たいていの人が、その状態のまま一生を終えます。 ところが、ストレス・つかれ・発熱などがきっかけとなってウィルスが目覚めて角膜の表面に出てくると、全体の約0.05%が角膜ヘルペスを発症します。他の目の病気とは異なり、 よく再発することが特徴で、感染症の中でも失明率が高いといわれています。他の人に伝染することはあまりありませんが、ウイルスに対して抗体を持っていない乳幼児に対しては注意が必要です。患者さんが自分の目を触った手で、乳幼児に触れることで感染させる可能性があります。
ヒトに関係するヘルペスウィルスには8種類ありますが、角膜ヘルペスをおこすのは、ほとんどが単純ヘルペスウィルス1型で、口や顔に小さな水ぶくれを作るのと同じウイルスです。ヘルペスウィルスの感染のしかたには特徴があります。ほとんどの人が子供の頃ヘルペスウィルスに感染しています。約1割の人では結膜炎などをおこしますが、約9割の人は症状がないままで、感染に気づきません。 感染後、目の奥にある三叉神経節に住み着きます。たいていの人が、その状態のまま一生を終えます。 ところが、ストレス・つかれ・発熱などがきっかけとなってウィルスが目覚めて角膜の表面に出てくると、全体の約0.05%が角膜ヘルペスを発症します。他の目の病気とは異なり、 よく再発することが特徴で、感染症の中でも失明率が高いといわれています。他の人に伝染することはあまりありませんが、ウイルスに対して抗体を持っていない乳幼児に対しては注意が必要です。患者さんが自分の目を触った手で、乳幼児に触れることで感染させる可能性があります。
角膜ヘルペスの分類
角膜炎のおこる場所によって、上皮型、実質型、内皮型と分けます。 よくある上皮型と実質型について説明します。
確定診断には、病変部をこすりとってそこにウィルスがいるかどうかを調べますが、 特徴的な形から細隙灯顕微鏡の検査でほぼ診断できます。上皮層にヘルペスウィルスが感染して、樹木の枝のような形をつくっています。
実質層が腫れて、白く濁っています。
上皮型
ウィルスが角膜の最も外側の上皮層で活発に増えて、感染した上皮の細胞が抜けます。 樹木の枝のように見えるので、樹枝状角膜炎と呼ばれています。樹枝状の端がこぶのように大きくなっています。確定診断には、病変部をこすりとってそこにウィルスがいるかどうかを調べますが、 特徴的な形から細隙灯顕微鏡の検査でほぼ診断できます。上皮層にヘルペスウィルスが感染して、樹木の枝のような形をつくっています。
実質型
ウィルス感染後、角膜の中心層である実質層でウィルスに対する免疫反応が起こり実質に炎症が起こります。 その部分の角膜が円く腫れて濁ってきます。別名円板状角膜炎といいます。実質層が腫れて、白く濁っています。
角膜ヘルペスの主な自覚症状
涙が出る、まぶしい、コロコロする、みにくい、黒目のまわりが充血するなどの症状があります。ほとんどの場合、片方の目だけに起こります。
角膜ヘルペスの主な治療方法
薬による治療が中心です。処方に従って、きちんと治療を続けることが大切です。
ヘルペスウィルスは、治療で症状が消えても神経の奥に潜んでいるため、しばしば再発を起こします。その都度きちんと治療することが大切です。再発を完全に防ぐ方法はありませんが、発症の誘因と思われる体調不良などを起こさないように 規則正しい生活を送ることが予防につながります。
上皮型
ヘルペスウィルスの増殖を抑えるために抗ウィルス薬を用います。 また、細菌感染が起きないように抗菌薬の点眼も使います。実質型
ウィルス増殖と炎症を抑えるためにステロイドと抗ウィルス剤を治療に使います。 ステロイドの使用は正しく行わないと、逆に角膜の病変が悪化することがあります。角膜に濁りが残ると視力回復が難しくなります。 視力が著しく下がった場合、角膜移植が必要となることがあります。ヘルペスウィルスは、治療で症状が消えても神経の奥に潜んでいるため、しばしば再発を起こします。その都度きちんと治療することが大切です。再発を完全に防ぐ方法はありませんが、発症の誘因と思われる体調不良などを起こさないように 規則正しい生活を送ることが予防につながります。