涙液分泌減少型
涙の量が減少しておこるドライアイ
涙液の分泌量が減少する涙液分泌減少型ドライアイは、通常は反射性に分泌される涙液が分泌されなくなり、眼表面に傷が付き、常時乾燥や異物感などの症状に悩まされます。
リスク因子は、加齢や、降圧薬、抗うつ薬、尿失禁治療薬などの抗コリン薬の常用、糖尿病性網膜症(重症の場合、涙液の反射性分泌機能が低下)、ストレスなど、多岐にわたります。シェーグレン症候群の眼症状もこのタイプに含まれます。
目はまぶたと涙によって守られています。
まぶたによるまばたきが、涙の分泌刺激となり涙を出させたり、目の表面に涙を均一に分布させます。
涙液分泌減少型(重度)
涙腺などの目の組織に炎症が起こって、涙や唾液が出にくくなる病気です。
目は乾いて異物感があり、口も渇くため食べ物が食べにくくなります。
関節リウマチや強皮症などの膠原病と合併しているケースも少なくありません。
涙液蒸発亢進型
涙が蒸発しやすくなっておこるドライアイ
涙液蒸発亢進型ドライアイは、主にパソコン、コンタクトレンズなどの環境要因によって起こり、患者数は徐々に増加している。
乾燥しやすい冬場は患者が多くなるほか、エアコンの送風などもこのタイプのドライアイを生じさせやすい。
パソコンについては、画面を凝視し続けることで、瞬目(まばたき)の回数が通常の1分間に20回程度から5~6回にまで減少し、涙液が蒸発しやすくなる。
コンタクトレンズについては、特にソフトコンタクトレンズの方が乾燥しやすく、装用者の約8割に乾燥感があるといわれる。
BUT短縮型
涙の質が不安定になっておこるドライアイ
最近は、涙液分泌減少型、涙液蒸発亢進型の2つのドライアイとは異なるタイプの「BUT(Breakup time;涙液層破壊時間)短縮型ドライアイ」に注目が集まっています。
通常、瞬目の後には10秒以上涙液層が角膜上に保持されますが、このタイプのドライアイの患者の場合、涙液の分泌量に異常がなくても、すぐに涙液層が破壊されてしまいます。
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。